最近やっと冬季から抜けたポートランド。快晴の日は あったかくて、本当に気持ちがいい。寒さ嫌いで 腰の重い私も、お日様が顔を出すと、外に出ないわけにはいかない。週末だったら ちょと軽くドライブなんかもしたくなる。ポートランドのいいところは 2時間でビーチに、1時間で山にいけちゃうところよね。ありとあらゆるところにキャンプ場はあるし、スキーも、ハイキングも、トレッキングも、アウトドアでアクティブな人にはもってこい。
アウトドアとは正反対に位置する私は、マティーニを片手に メトロ圏内に留まるのが常だけど、あんまり気持ちがいいと、ちょっとしたGetawayを試みたくなる。私のお気に入りのルートで。
私が パワースポットだと確信するColumbia River Gorgeを旅するこのルート、本当に浄化された気持ちになるから 是非このコラムを片手に車を出してみてちょうだい。
ポートランドからI-84Eに乗っかって東に。Exit 22で降りてCorbet Hill Rd.を上がり、Historic Columbia River Hwyに入る。別名 Oregon Trailと言われるこの道は、19世紀の開拓者達が、西へと新しい土地を求めてワゴンを走らせた歴史がある。I-84ができるまでは、このHistoric Hwyがメインの交通路だったみたい。今は舗装されているけど、ワゴンで走っていた時代は、そうとう荒く、過酷な道だったはず。
まずは Women’s Forum State Scenic Viewpointで車を止め、Columbia River Gorgeの壮大なパノラマを体感してほしい。ここで一回鳥肌が立つ。この渓谷は、何億という年月の中、地殻変動が繰り返されたわけだけど、氷河期の終わりに起こった大洪水がキーポイントで、現在の姿が形成された。ゴーゴーと雷音を響かせながら岩を砕き、猛烈な勢いで渓谷を切り裂いていくColombia Riverを想像し、自然の大いなる力に圧巻。
そこから10分走ると、有名なCrown Point and Vista Houseに着く。周りに何もない崖っぷちの上に位置するこの場所は、風の強い日は カラダが吹っ飛ばされそうになるので気をつけて。
このポイントから Multnomah FallsまでのHistoric Hwyの道のりが 非常に良い。ラジオやCDは止めて、窓ガラスを下ろす。イオンが充満する林の中をゆっくり走り、心と体を浄化。パワースポットのエネルギーを充電する。時に小さな滝が 道路沿いに現れるので、車を止めて散策するもよし。
温かくなると動物だけじゃなく、人間も外に出てくるもんで、午後のMultnomah Fallsのピーク時は、とんでもない台数の車が集まる。駐車場を拡大したも、比例して観光客も増えているので、ここで 駐車場の確保に、せっかく癒した心を荒立たせないよう注意。おトイレ休憩して、長い滝を上手くフレームに収めた後は、更に西に路を勧める。
一旦、I-84に戻りHood Riverに向かう。Exit 40で降りてBonneville Damに立ち寄るもよし。ここの観光センターで見たColumbia Gorgeの歴史ビデオ、先に触れた大洪水の説明などもあり、感動したよ。
Hood Riverは 小さくてかわいい町だよね、。小さいのに、素敵なレストランやカフェ、バーが沢山あって、賑わいがある。Full Sail Breweryでコロンビア川を見下ろしながら冷たいビールを飲むもよし、数あるWineryのいくつかを回り、テイステイングを楽しむもよし。Celiloでファンシーなランチタイムもいい。ブティックや本屋を覗いた後は、川まで降りて行く。川岸でサンダルを脱ぎ、冷たい水に足をつけて、Wind Sailingをぼんやり眺めるその心地よさ。Gorgeの優しい風が、嫌な事もさらって行ってくれる。
Hood Riverから I-84で更に東に走ると、Historic Hwyのサインが再度現れる。ここからのHwyの道のりも最高に気持ちいい。高く広々としたRowena CrestのView pointからみるGorgeの風景は、また違う表情を見せる。
このメニューで日帰りができるのが このGetawayのポイント。もちろん宿泊もできるけど、ドライブがてらフラリと訪れて、帰りたければその日に帰れる距離感がいいのよ。Hwy 35でMt. Hood側を回ると、道中美しいMt. Hoodを眺望できていいけど、私はI-84をコロンビア川に沿って帰るのが好き。夕方だと 日中とは違った太陽の色で、Gorgeの風景も変わるんだよね。雄大な川とその両側に聳え立つ、断層を露にした渓谷。もう神がかっているとしかいいようがない。
本当にパワーポイントのエネルギーを感じちゃうの。
浄化されて リフレッシュされるColumbia River GorgeのGetaway, 物憂げな独り旅にもOKです。
Kiki
Posted on 夕焼け新聞 2012年6月号
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