Friday, January 27, 2017

おいしい話 No. 116「ホリデー商戦」


Thanksgiving holidayのトラディションであるBlack Fridayに、どれだけの人が踊らされているのだろうか。アメリカに移住して最初の数年、毎年巷で盛り上がるこの異様な雰囲気に、何かものすごくお得なものを見逃していて、損をしているような気がしていた。アメリカの習慣を習わずして アメリカに住んでいるとは言えぬ、と思い、ある年ついに私はBlack Fridayのセールに出動する事を決めた。
Thanksgivingの夜、目覚ましを4時にセットして寝た。なぜこのセールはこんな早朝から始まるのか不明だが、トラディションなのだから仕方がない。頑張ってやっと6時にモールに着いた。買い物客でごった返しているのかと思いきや、そうでもなかった。(6時じゃ遅かったか?) しかし、置いてある商品も、その値段も、先週来た時と変わってないではないか。爆発的なセールはどこで行われているわけ?? 私の想像では、どの店も値下げの赤札を店中に掲げ、1日限りの叩き売りをしているはずだったのだが。
身体のシステムに反して早起きをし、モールをウロウロした私は、フラフラになって家に帰り(手ぶらで)、そのままベッドに倒れ込んだ。
アメリカ人の友人にこの経緯を話し、自分が味わったヤラレタ感をぶつけると、「ダメダメそれじゃあ」と、逆にダメ出しをくらった。目的無しにただ行ってもダメ。事前にチラシを入念に見て、どの店でどんな商品がどれだけ安くなるのかを調べておき、その商品を狙って、開店と同時に入る計算で現場に到着していなければならない、と言う。Ahh…無理です。
それ以来、私はThanksgivingのトラディションから遠のいていた。その間、Black Friday
Thanksgivingの夜から始まるようになったり、Cyber Mondayとやらがスタートしたりと、トラディションにも変化が起こっていたが、他人事だった。Woodburnのモールに入るI-5の渋滞を横目で見ながら、「ご苦労さん」と思っていた。
だいたい、クリスマスやヴァレンタインデーと同じで、企業の企みに踊らされているだけで、消費者が本当にどれだけの得をしているのは疑問なところ。お祭り気分はいいけれど、蓋を開けてみたら 無駄にお金を落としているだけじゃないの。
そんな批判をしている私の所にもお構いなしに 安売り広告のEmailが入る。一日に同じ会社から何通も入る。このDealは何月何日までよ。この日を逃すとこんなオイシイDealはもうないわよ。これが最後よ。これが最後よ。
毎日EmailInboxが広告メールで一杯になる。消しても消しても30分後にはまた新たなメールが入っている。BombardingCyber abuseGroupon
とうとう私は睨めっこに負け、GrouponからのEmailを開けてしまった。その時点で、すでにGrouponの罠にかかっていたと言える。日曜日の午後、パジャマのままで、ずーっとコンピューターに向かい、クリック、クリック。赤字の金額を見ては、カートに放り込む。オーブン対応化のガラスのコンテナ、いいわねえ。14ピース。ちょっと多いけど、ま、いいか。フリースのLeggings 6パック、色のバラエティーがあるからいいわ。あら、この柄のLeggings6パックもホリデーチックでかわいいじゃない。ホテル使用の枕が4個でこの値段?安い! こんな調子で合計8点の商品をを購入。Grouponの攻撃を逆手に取って、賢い買い物でやり返してやった気分だった。

そして戦略の魔術が消えた頃、注文した商品もパラパラと届けられた。14ピースのコンテナって、蓋もカウントされてたのね。6色のLeggings、この写真と違うまっかっかと真っ青なカラー、誰が履きこなせるの? ワンサイズのはずの柄のLeggings、ブカブカだったり、膝から上に上がらないほど小さかったり、バラバラじゃん! 4個のうち1個の枕は縫い目が破けて綿が覗いているし。え、綿!?
Grouponのカスタマーサービスに返品したいと申し出ると、「Final sale」って書いてたよね?と。な、なんちゅう、、、、。

「あの新しい枕、柔らかすぎるんだけど。」朝起きて来るなり文句を言うハビー。「…...。」「君じゃないか いつも安い物を買うな、って言うのは! 安物買いはお金をドブに捨てるのと同じだって!」
「そうよ!安い物を買うとこういう事になるのよっていう証明をしてるのよ!」

またしてもThanksgivingのトラディションにヤラレタ私。企業のホリデー商戦に完全に踊らされてしまった。(ホリデー商戦て、企業と客の戦い、ていう意味か。)本当にあの友人が言ったように、ずーっと狙ってたあの商品があそこの店で 通常の値段から これくらいの値引きがされる、という事前の下調べがあったうえの購入でない限り、赤いフォントを追ったクリック、クリックの買い物は、安物買いの銭失いとなるのである。
Lesson learned?


Kiki

Posted on 夕焼け新聞 2017年1月号



おいしい話 No. 115「Before the Flood」


ある休みを取った平日、ダラダラとテレビでお昼のショーを見ていた。チャンネルをパラパラと替えて、なんとなく止まったのが「The Ellen DeGeneres Show」だった。お父ちゃんになったJustin Timberlakeが出ていて、子供の話をしたりして、ヤツも大人になったもんだ、なんて見ていると、番組の最後の方で Leonardo DiCaprioが特別出演で登場した。思わぬビッグスターの登場に観客は狂喜していたが、彼のミッションはシリアスだった。
そのミッションは、Leonardoと彼のチームが制作した、地球の気候変動、温暖化に関するドキュメンタリーフィルム「Before the Flood」の紹介だった。彼はこのフィルムを見る事の重大さを語り、人々に大統領選挙の前に必ず観て欲しいと訴えていた。National Geographicのチャンネルで1030日より放送され、YouTubeなどで117日まで無料で見れる、という事だった。
大統領選の投票日まで一般に無料で公開する、という行為に興味を持った私は早速YouTubeのサイトに行って そのドキュメンタリーを観てみた。Leo様はPriusなんかに乗ったりして、エコな男だというのは知っていたけど、3年かけてドキュメンタリーフィルムを作っていたり、ここまで真剣に環境問題にコミットしているとは知らなかった。
フィルムは 良く出来ていた。環境問題に無知だった私は かなり学ばされた。北極やグリーンランドのアイスは確実に溶けている。海岸の水嵩が増え、住まいを追いやられる島や晴天の日に洪水が起こる町がある。この温暖化の原因は、人工による温室効果ガスの増加によるものであるとされている。
石油、石炭、天然ガスの大量使用と、森林の減少や海の汚染による温室効果ガスの濃度の上昇。つまり、森林や海が大気内の二酸化炭素などのガスを吸収して自然のサイクルを促しているが、森林破壊や、化石ガスの燃焼や、海の汚染などにより、その自然のバランスが崩れ、異常発生しているガスが大気内に溜まり温室効果の現象を起こしている、との事。
ショッキングな映像が沢山あったが、その中でも特に、インドネシアのPalm treeの広大な範囲による森林火災や伐採だった。そこにはインドネシア政府とPalm oilを原料とする商品を製造販売する大会社の癒着により、状況は改善される事無く、事態は深刻になっていくばかり、という説明があった。関与している大会社のリストに日本の大手会社の名前を見た時は 心が痛かった。
そしてもう一つ驚いたのが、牛の牧畜によるメタンガスの発生量。牛から吐き出されたメタンガスが、温暖化の原因の一つであると取り上げられているなんて、アメリカはそこまで影響を与えるほど大量に牛の生産をしているのか! いくつかの大手ファーストフードチェーン店を思い浮かべる。普段からそういう所には行かないけれど、考えると気持ち悪くなってきた。友人のベジタリアンが「環境問題の為に肉は食べない」と言っていた意味が今やっとわかった。
Leonardoが選挙前に無料でこのフィルムを公開した理由は、地球温暖化を誤まった情報だと公言し、容認しない政治家がいる為に、その貴重な一票をよく考えて投じて欲しいという願いあっての事のようだ。地球温暖化を無知でバカげた誤報だとする政治家達は 温室効果ガス発生の原因を作り出している大会社から大きな支援を受けているとされている。そういうビッグガイ達を相手にいち個人が出来る事は、自分達の住まいの中で、エネルギー消費の節約を心がける事。

私がこのフィルムを見て決めた事は、Palm oilが使われている商品を出来るだけ買わない事、そしてファーストフードチェーン店に行かないのは元より、肉の購入の頻度を抑え、必要な時は、ローカルのファーマーから購入する事。
No more Doritos for you!
悲しい目を向けるハビーに厳格に言いつける。
Palm oilの難しい所は、口紅から、マーガリンから、菓子類から、インスタントヌードルから、洗剤まで、様々な商品に使用されていて、原材料名が単純に「Palm oil」でなく、色んな名前に変わって表示されている事。真剣なアクティビストになるには、更なるリサーチを必要とする。

ゴシップ番組やタブロイド紙でスクープされるLeo様のデート風景は、ガールフレンドは変われども、毎度チャリンコ。その徹底ぶり、やっと納得。

選挙が終わった今、もうYouTubeでは無料では見れなくなっていたけれど、Googleしてみるとhttp://docur.co/documentary/before-the-floodのサイトが出て来た。そのうちDVDの発売もあると思うので、是非多くの人に観てもらいたい。



Kiki

Posted on 夕焼け新聞 2016年12月号


おいしい話 No. 114「スパゲティー スクワッシュ」


どれだけの人が スパゲティー スクワッシュの存在を知っているのだろう。
アタシは半年前まで知らなかった。
友達と「OX」にご飯を食べに行った時に、メニューに「スパゲティー スクワッシュ ガーリックバター アンド パルメザンチーズ」みたいな名前の一品があった。グルテンフリーとして、スクワッシュをズッキーニやビーツみたいにスパゲティー状にシュレッドして料理したものだと想像し、それを注文した。
繊細なほど細いスパゲティー状のスクワッシュが、黄色いスクワッシュの殻を皿替わりに盛り付けられて出て来た。
そこまではいいよ。
まあキレイにシュレッドして、なんて思いながら食べていたら、その繊維がその黄色いスクワッシュの皮の内側からピロピロと出てきているのが見えた。えっ!?
もしかして、これって人工でシュレッドしたわけじゃなく、ナチュラルにこういう状態に発育しているわけ?!?!
この驚きを向かいに座っている友達に投げつけた。
「そうだよ、そういう風にすでになっているスクワッシュ」だよ。
衝撃だった。この植物の存在、全く知らなかった。
すごい、凄すぎる! なんだか知らないが、非常に感動した。

すっかり秋になった今日この頃、マーケットの店先にも沢山スクワッシュが出始めてきた。そういえば あのスパゲッティ スクワッシュもあるのかな、と思っていたら、テレビのフードネットワークで、スパゲッティ スクワッシュの料理の仕方を説明していた。よし、作ってやる!と思い立ち、Whole Foodsまで探しに行った。自分で見分けがつけられるのかな、と思っていたら、ちゃんと値札に「Spaghetti Squash」と書いてあった。

スパゲッティ スクワッシュの長い方を軸に半分に切り、種を取り除く。
切った方を下に伏せてオーブン用のコンテイナーに並べる。水を少し入れて、アルミホイルでカバーし、400度で40分ほどオーブンで焼く。
この間、トマトソースを作る。
鍋にオリーブオイル、ニンニクを入れて炒める。ニンニクは多いほど美味しいので、私は丸ごと一個分入れる。マッシュルームも入れて炒める。よく熟した大きめのHeirloom Tomato2個、ざく切りにして鍋に放り込む。イタリアンドライハーブのミックスを入れ、シーソルトとコショウする。トマトペーストと赤ワインも入れて中火で煮込む。トマトソースのレシピを見ると たいがい砂糖を入れるとあるけれど、熟したHeirloom Tomatoを使うと 酸味もキツくなく、とっても甘みがあるので、砂糖は全く入れなくていい。
オーブンが40分経って チーンと鳴った時には トマトソースも出来上がっている。トマトソースって 色々入れて すごい時間かけて煮込むものと思っていたけど、実はこんな風にとっても簡単に美味しくできちゃうのだ。私はもう随分、缶や瓶のトマトソースを使っていない。最後にフレッシュバジルを入れて火を止める。

スクワッシュをオーブンから出して、スプーンやフォークで身を掘り起こすと、Tad-ahー!キレイなスパゲッティ状の繊維が出て来る出て来る。
これを一旦ボウルに入れ、オリーブオイル、シーソルト、コショウで軽く味付けし、スクワッシュの殻に戻す。別で炒めたエビを並べ、トマトソースを掛け、チーズ、パセリ、パン粉替わりにカリフラワーのみじん切りを振りかける。これをまたオーブンに戻し、チーズが溶けて表面がブラン色になるまで焼く。 

いや、これが旨いのなんのって。スパゲッティ スクワッシュは画期的な野菜だと、自分で作って改めて感動している私。こんな風にスパゲティー状の身を持って育つなんて、ほんとんどミラクルだわ。
出されたお皿を見つめながら、フォークを握り、「本当にスパゲティーだ」と呟くハビー。ハビーは、子供の頃、これにブラウンシュガーとバターを乗せて食べていたとか。こんな風に本当に「スパゲティー扱い」をして食べたのは始めてだ、と感動していた。私にはブラウンシュガーとバターの方がわからん、と思った。

スパゲティー スクワッシュは 色々な味付けで 幅広い用途があると思う。ガーリックバターとか、クリームソースとか、バジルのペストなんかの味付けにしてもいいし、チキンスープに入れて ヌードルスープ風にしても美味しいと思う。

栄養面としては、細胞の働きを最大に促すナイアシンやチアミンなどのビタミンB系が多く、身体の抵抗力機能を上げ、抗酸化作用のあるビタミンCも含まれている。また、カルシウム、鉄、ポタジウム、リンなどのミネラルも豊富だ。
この秋は スパゲティー スクワッシュにはまりそうだわ。



Kiki


 Posted on 夕焼け新聞 2016年11月号



おいしい話 No. 113 「ダイ・ハード ファン」


もう10年ほど前に、友人の取っていたクラスの課題で、ドキュメンタリーフィルムを作るというのがあり、その生徒達の完成作品を一般に公開するイベントに誘われ、E Burnsideにある映画館に観に行った。どれもこれもいかにもな、学生の作ったアマチュアフィルムだったが、ある作品に魅了された。その作品の出来とか質とかではなく、そこにフィーチャーされていた女性自身に。
彼女はStorm and the Ballsという名前のバンドのボーカルで、当時W BurnsideにあるDanteというクラブで演奏していた。そのフィルムはある夜のステージの模様と、彼女のインタビューを節々に入れるという、テクニックも何もない非常にシンプルな映像だったが、彼女のBoldnessが際立った。
インタビューで答える彼女は歯に衣着せぬ、オブラートも何にもない、正直でワイルドな女。そしてステージでは、怖い物無し、向かってくるならいらっしゃい、上等よ、という態度。彼女がステージで話をしていると客の携帯が鳴り始める。彼女はその携帯を客から取り上げ、自分が電話に出で、掛けた相手と話をする、というシーンが斬新で、強い印象を残した。
強烈なステージのappearanceに、あの態度。誰、この女―――!
そのフィルムがきっかけで、Storm Largeの存在を知り、私の追っかけ人生が始まった。
彼女の全てのCDを買い、Portlandのライブショーのリスティングをチェックしては、いろんなクラブに足を運んだ。パンクロックのパワフルでセクシーな歌声にノックアウト状態だった。ハビーも含め、色んな人を一緒にライブハウスに引きづり込んだ。
そうこうしていると、StormがリアリティーTVショー「Rock Star Supernova」に出演する事になった。オーデイションで選抜された15人が、毎週生き残りを掛けてステージ上で観客を相手にパーフォーマンスを行い、最終的に残った一人が、ロックバンド大御所達が結成したバンドのボーカルとして ツアーに出れるという番組。
なんでそこにいきなりStormが登場していたのか不明だが、National NetworkShowで、物おじすることなくStormらしいBad-assぶりを発揮し、Dave NavarroTommy Leeと対等に掛け合っていたのが痛快だった。That’s my girl! ハビーを横に無理やり座らせ、毎週欠かさず観ていた。
あと1週で最終週、というところでStormは落選してしまったけれど、Portlandに帰ってきたStormはすっかりヒーローだった。Stormのキャリアはここから一転したと思う。
Portland Center Stageがプロデュースしたミュージカル「Cabaret」に出演したり、映画に出たり、自分の実際の人生を元にした一人芝居のステージ「Crazy Enough」を上演したり。完売続きで終わったPortlandでのショーの後は、NYOff-Broadwayでも上演する事になった。その後「Crazy Enough」という同題名の自叙伝を発売し、Oregon SymphonyPink Martiniとも共演するようになった。
無名時代に金の卵だと見出し、追いかけ回しながら 彼女が成功していくのを見る事は嬉しかったが、「成功した」という地点に立ってしまうと、なんだか温度計のメモリがじわじわと下がって行った。
それから数年、Stormと私は別々の道を歩んでいた。

今年の夏、Portland Zooで行われた野外Summer ConcertStormと再会した。彼女のステージを見た瞬間、私の熱が再上昇した。彼女はすっかり「成長」していた。皮が剥けて、さらに大きな存在となってステージに立っていた。あの口の悪さと、怖いもの知らずの態度は健在だったが、歌い手としての幅がぐぐぐーんと広がっていた。やっぱりStormはスゴイ。
その後すぐ、彼女の自叙伝「Crazy Enough」を買って読んだ。Storm Largeはステージネームじゃなくて、本名。精神を病んだ母親とDealしながら ストームよろしく破天荒な人生を生きて来た。彼女のExtremeな人生が、強靭な精神を作り上げたのか。どんな状況であろうと、相手が誰であろうと、自分を折り曲げる事はしなかった彼女。それが絶対の強さとなって彼女の芯になっている。

再びストーカーに戻った私は、彼女の活動を調べた。9月にSeattleでコンサート。出動可能範囲ではないか。即座にチケットを購入し、仕事を午後から抜け、ハビーを車に押し込み、Seattleまで走った。一番新しいアルバム「Le Bonheur」を大音量で聴きながら。
Triple DoorでのStormはシャンソンからジャズ、スパニッシュからフレンチまで幅の広さを見せながら、昔のパンクロックの乗りも合わせて、とても素晴らしかった。ショーの後、ロビーに出て来たStormとハグをした。10年前にあのアマチュア ドキュメンタリーフィルムで見つけたStormと今ハグをしているなんて。
自叙伝によると、あのフィルムを見た人がいたから、例のリアリティーTVショーに出る事になったとか。私だけでなく他の人にもStormの黄金の光が見えていたんだね。

これからも彼女の動向をしっかり観察していくつもり。一ダイ・ハード ファンとして。


Kiki


 Posted on 夕焼け新聞 2016年10月号