ハビーに持ってこいの仕事が来た。
「24 Portland Restaurants in 24hrs / Day of Gluttony」
1日に24件のレストランを回り、ひたすら食べまくるという、あるインターネットのサイト番組が、ポートランド編の撮影を行うことになった。ハビーは音声として参加することになったのだが、試食にありつけるのではと、期待が高まっている。
ハビーも私も相当食いしん坊だと思ってたけど、上には上がいた。私なんかこうやって文章にしてレストランの良し悪しを語っているが、世の中にはもっと行動的な人達がいて、レストランにカメラを持ち込み、食いしん坊の番組よろしくビデオセルフィーしながら、自分で評論し、それをアプリを通してレストラン紹介サイトに載せている。それもプロまっつあおなアクションと表現力とコメント。素人には見えないタレント性を見せる。しかもそれの良い所は、美味しい!すごいよ!と紹介したい店しか投稿されない事。ハビーと私のように、肩を寄せ合って、小声で「ダメじゃね、ここ?」という、暗くネガティブな批評は掲載される事はない。
HarryとBruceはTastemadeとうサイトのアプリを使い、サンフランシスコを中心に、自分が訪れたレストランの紹介を投稿していた。彼らの軽快なトークと、クールな西海岸風スタイル、他の素人とはちょっと違うセンスの良い撮影のテクがTastemedeのスタッフの目に留まったのか、Googleがスポンサーとなり、彼ら独自の番組を作ることになった。それが1日に24件回る「Day of Gluttony」。
人生本当に何が起こるかわからないね。今はYouTubeへの投稿で人生が変わる世の中。HarryとBruceもただ食べるの好きで、いろんなレストランに行く事が趣味で、そこからTastemedeへ。そんな単純な経緯から、大手がスポンサーに付くビジネスにつながっていく。ほんと運命ってわかんないもんだ。
とにかく、このプロダクションが、西海岸を上昇し、ポートランドに来るという。ポートランドで24件、一体どこのレストランを選択したのか。そしてハビーが期待しているほど、Crewにその試食の配分が回ってくるのか。「ま、なんかありつけたらいいよね。」仕事というよりも、そんなノリ。
1日に24件回る、と謳っているこのショー、本当に1日で24件撮影するのか? ハビーの説明によると、CrewはA班、B班に分かれ、それぞれが12件を担当する。A班が撮影をしている間に B班が次のレストランで現場の準備をする。B班の準備ができたことろにHarryとBruceが入り、撮影を行う。その間にA班が次の現場準備の為に移動。HarryとBruceはA班とB班の間を縫いながら、事実上24件回る、とう構成だ。2日、3日かけて撮影し、後で編集で繋ぎ合わせているわけではない。相当プロデューサーがしっかりしてないと、成功しない技である。
私はハビーに行く先々、店の名前をテキストしてくるように,とリクエストした。撮影は早朝から始まった。一件に対し、約45分ほどの撮影時間で次の店に向かう。B班に配属されたハビーからピロロ、ピロロとテキストメッセージが入る。「Jam on Hawthorn」、「Genie’s Café」、「Coava Coffee Brew Bar」。午前中はカフェやベーカリーを回っているようだが、聞いた事がない店ばかり。
午後は「Kure Juice」と「Teote」に行った後に、「Water Avenue Coffee」へ。やっとここで知ってる店の名前が出た。続いて「Basecamp
Brewing」、「Whiskey Soda Lounge」。ハビーから「Great Juice」とか「The
pancake was amazing!」とか「Love their coffee」と、自分のコメントを添えて送られて来る。マジで試食にありつけてんの?
「Kachka。Awesome Russian Restaurant!」聞くところによると、KachkaはWillamette
Weekで「2014 Restaurant of the Year」に選ばれた店だとか。知らない、、、。
「Pix Patisserie」、「Tannery Bar」、を経た後、最終地点の「East Burn」でA班とB班が合流して、最後の撮影を行う。終了したのは夜中の2時。
HarryとBruceは本当に一件一件、綺麗に平らげていたの?死ぬよ。ハビーのインサイダー情報によると、最初は本当に平らげていたようだけど、これは続けていられない、と判断し、料理が出されて、イエーイと二人が何口が食べた後、一回カットして、Crewが残りを食べ、しかっり平らげたぜ、という後半にまた撮影をしたようだ。そりゃそうよね、いくら「Gluttony」と言っても無理でしょ。ああ、それで あのハビーの試食のコメントなわけね。
しかし、サンフランシスコから来たこのプロダクション、どうやってポートランドのこれらの店を選んだのか。A班のリストも見せてもらったけど、当たり前のポートランドセレブ店が ほぼ入っていない。
実はスタッフが1週間ほど前に現地入りし、歩いてエリアを回り、そこでハングアウトするジモピーにインタビューをしてリサーチしたとか。すごい。大きなプロジェクトに発展しても、やっぱり基本の食いしん坊精神は現存したままなねの。実際こうやってポートランドで撮影されている今、同スタッフはシアトルに移動し、足でシアトル編のリサーチを始めている。彼らのハングリー精神には脱帽です。いつしか海外にも足を延ばし、「24 Tokyo Restaurants in 24hrs / Day of Gluttony」なんてEpisodeもUpされる日が来るかも。
Kiki
Day of Gluttony by Tasemade (Episode 1 -3 as of
Dec 18 2014)
Harry & Bruce’
original contribution through Tastemade Apps.
Posted on 夕焼け新聞 2015年1月号
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